KENWOOD KT-767

KENWOOD KT-767 をゲット!

2024年1月15日、さいたま市緑区の Y さんより TV/FM/AM チューナの [KENWOOD KT-767] を研究用に寄贈していただきました。

しばらく放置状態でしたが、2024年9月にメンテナンスしました。

オーディオタイマ機能付きのチューナです。

電網にほとんど情報がありませんが、さてさて・・・



程度&動作チェック

  1. 寄贈者のコメント

  2. 外観

  3. 電源 ON してチェック

  4. 「大きな問題はないな」と思って電源 ON したまま使っていたら・・・



カバーを空けてみました

  1. 作りは良いです。 写真をクリックするとメイン基板の拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド部

  3. FM IF 部

  4. FM 検波部

  5. FM MPX 部

  6. AM 受信部

  7. プリセットメモリのバックアップ



リペア (その1):FM/AM とも音が出ない

  1. 調査と原因

  2. 修理

  3. 修理後の動作確認



リペア (その2):電源コードを抜くとプリセットがすぐに消える

  1. 概要

  2. 修理

  3. 修理後の動作確認



リペア (その3):ハンダクラック対策

  1. 概要

  2. 修理

  3. 修理後の動作確認



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 電源電圧チェックポイント (VP)

    VP 標準電圧 実測電圧 判定 備考
    J54 (IC9-OUT) +5.6V +5.69V デジタル系
    J88 (Q24-E) +12V +12.3V アナログ系
    J38 (Q27-E) +19V +19.2V VT 電源

  2. FM 受信部の調整

    手順 SSG 出力 KT-767 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : FM
    AUTO/MANUAL : AUTO
    -  
    2 83MHz 40dB
    無変調
    83MHz 受信 [フロントエンド]
    RF コイル×3
    TP5 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    3 L3 IF 調整
    4 83MHz 90dB
    無変調
    L6 TP1〜TP3 間電圧 = 0±10mV QR 検波調整 (同調点調整)
    5 83MHz 90dB
    stereo 1kHz L+R
    VR5 下の [VCO 調整手順] を参照 VCO 調整
    6 83MHz 26dB
    無変調
    VR2 [TUNED] 表示 = ON/OFF 閾 AUTO STOP 調整

  3. AM 受信部の調整

    手順 SSG出力 KT-767 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : AM - -  
    2 603kHz 40dB
    無変調
    603kHz 受信 L4 TP5 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    3 1404kHz 40dB
    無変調
    1404kHz 受信 TC1
    4 手順2〜3を数回繰り返す
    5 999kHz 40dB
    無変調
    999kHz 受信 L8 TP5 電圧 = 最大 IF 調整
    6 999kHz 50dB
    無変調
    VR1 [TUNED] 表示 = ON/OFF 閾 AUTO STOP 調整

  4. 調整結果



使ってみました

  1. デザイン

  2. 感度と音質