KENWOOD L-02T (5号機)

KENWOOD L-02T (5号機) が到着

2023年8月13日、埼玉県朝霞市の H さんより KENWOOD L-02T の修理依頼品が到着しました。

定価30万円の超高級チューナ です。

この写真は照明を LED 化後です。



状態チェック

  1. 修理依頼者のコメント

  2. 外観

  3. 電源 ON してチェック

  4. カバーを開けてチェック



リペア (その1):照明を LED 化 ・・・ 修理依頼者の要求

  1. LED 化のためにフロントパネルを分解してみると ・・・

  2. L-02T (2号機) と全く同じ方法で LED 化しました

  3. 下の写真のように野暮ったい黄昏の電球色から明るく現代的な白色に変わりました



リペア (その2):[CR2430] コイン電池が膨張・爆発するかも!!!

  1. [コントロール基板] には [CR2430] コイン電池がハンダ付けされています

  2. どうせ交換するのなら、ユーザでも電池交換できるようソケット化します

  3. [CR2032] は [CR2430] より容量が少ない (63%) ですが ・・・



リペア (その3):周波数が低い辺りで同調ノブを回すとブチブチという大きな雑音が出る

  1. 原因はフロントエンドに実装のバリコン軸の接触不良です

  2. 以下のようにバリコン軸の接触回復作業しました

    1. エレクトロニッククリーナ を軸受けに噴射してから、何度もバリコン羽を動かすと緑青サビが湧き出てきます。

    2. 湧き出た緑青サビを刷毛や爪楊枝で丹念に落とします。

    3. [1] と [2] を何度も何度も繰り返します。

    4. 仕上げに、軸受けに CRC 5-56 を塗布して防錆処置します。

  3. 直りました!!!



リペア (その4):ステレオセパレーション調整できない

  1. ここまでの修理が終わって再調整に入ったところ、セパレーション調整がおかしい

  2. 原因調査

  3. 対策

  4. 取り外した [VR8] [VR11] をルーペで観察してみました



リペア (その5):マイグレーション予防のワニスコーティング ・・・ 予防保守

  1. マイグレーション は金属カビのようなもので、IC やトランジスタの足に発生します

  2. マイグレーションは空気中の水分 (湿度) と加圧電圧により、金属 (足) がイオン化することにより発生します

  3. 以下の基板の IC とトランジスタの足にワニスを塗布して将来のマイグレーション発生を予防しました



再調整

  1. 電圧チェック (VP)

  2. FM 受信部の調整

  3. 調整結果



使ってみました

  1. 修理&再調整が終わって

  2. 感度や音質