STUDER REVOX B260

STUDER REVOX B260 が到着

2024年4月26日、大阪府八尾市の I さんより STUDER REVOX B260 のメンテンス依頼品が到着しました。 ゾクゾクする高級感溢れる素晴らしいデザインです。

スイス STUDER (スチューダー) REVOX (ルボックス) ブランドの 超高級機 です。

B260 は日本に輸入されなかったモデルで、 日本に現存するのはこの1台だけかも しれないです。

92MHz と表示されていますが、 周波数コンバータ で周波数を +12MHz しており、80MHz (東京 FM) を受信中です。



程度&動作チェック

  1. メンテンス依頼者のコメント

  2. 外観

  3. 動作チェック

  4. カバーを開けてチェック



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは良く、部品が綺麗に整然と並んでいます。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. この B260 のディエンファシス時定数を調べました

  3. フロントエンド

  4. IF &検波部

  5. MPX 部

  6. プリセットメモリ



リペア (その1):ディエンファシス時定数を 50us にする

  1. 目的

  2. 改造 (と言うより B260 本来の EU 版に戻す)



リペア (その2):[L37] が故障している

  1. 再調整に入ってから [L37] の故障を発見!

  2. 修理



リペア (その3):その他

  1. フロントパネル左右の飾りアルミ金具が外れている

  2. 基板にスス状の汚れと綿ボコリがある



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 電圧チェックポイント (VP)

  2. 調整ポイント

  3. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 B260 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - RF : SINGLE
    IF : WIDE
    - -  
    2 - 87.5MHz 受信 L12 R35 (右) 電圧 = 4.5±0.05V OSC
    トラッキング調整
    電圧の反応が遅くてイライラする
    3 - 108MHz 受信 CA39 R35 (右) 電圧 = 24±0.25V
    4 手順2~3を数回繰り返す
    5 - 90MHz 受信 L10 R27 (左) 波形 = 最大
    オシロスコープで観測
    OSC Buffer
    トラッキング調整
    6 - 106MHz 受信 CA75
    7 手順5~6を数回繰り返す
    8 - 98MHz 受信 CA55 R27 (左) 周波数 = 108.7±0.0005MHz
    周波数カウンタで測定
    4MHz X'tal OSC 校正
    9 [R210 (右)]~[GND] 間 = 短絡 AGC 停止
    10 90MHz 40dB
    無変調
    90MHz 受信
    RF : DOUBLE
    L2
    L3
    L5
    L6
    L7
    SCOPE-V 電圧 = 最大 RF DOUBLE
    トラッキング調整
    11 106MHz 40dB
    無変調
    106MHz 受信
    RF : DOUBLE
    CA6
    CA9
    CA17
    CA20
    CA23
    12 手順10~11を数回繰り返す
    13 90MHz 40dB
    無変調
    90MHz 受信
    RF : SINGLE
    L14 SCOPE-V 電圧 = 最大 RF SINGLE
    トラッキング調整
    14 106MHz 40dB
    無変調
    106MHz 受信
    RF : SINGLE
    CA62
    15 手順13~14を数回繰り返す
    16 98MHz 40dB
    無変調
    98MHz 受信
    IF : WIDE
    L15
    L19
    L20
    L21
    L22
    L23
    L24
    L25
    L26
    L27
    L28
    L39
    SCOPE-V 電圧 = 最大

    [L9] [L29] [L38] は触らないこと!
    WIDE IF 調整
    17 98MHz 受信
    IF : NARROW
    L30
    L31
    L32
    L33
    L34
    L35
    L36
    L37
    L40
    NARROW IF 調整
    18 [R210 (右)]~[GND] 間 = 開放 AGC 回復
    19 98MHz 90dB
    無変調
    98MHz 受信
    IF : WIDE
    RA235 実装されている C257 により調整値が違う
    R236 (後) 電圧 =
    8±0.1V (C257 なし)
    9±0.1V (C257=10pF)
    10±0.1V (C257=20pF)
    QR 検波調整
    20 L41 R294 (後) 電圧 (DC) = 0±50mV
    21 98MHz 90dB
    mono 1kHz
    RA250 R294 (後) 電圧 (AC) = 0.7±0.02V
    RMS 値、オシロスコープで観測
    22 - オーディオ出力 = 高調波歪 0.15% 以下
    (確認のみ)
    23 98MHz 0dB
    無変調
    RA160 RA340-C 電圧 = -0.17±0.02V S メータ調整
    24 98MHz 100dB
    無変調
    RA340 RA340-C 電圧 = -4.95±0.05V
    25 手順23~24を数回繰り返す
    26 98MHz 90dB
    無変調
    98MHz 受信
    IF : WIDE
    RA288 R279 (右) = 76±0.2kHz VCO 調整
    27 98MHz 90dB
    stereo 1kHz L+R
    L47 オーディオ出力 (L) = 19kHz 成分最小 19kHz LPF 調整
    28 L46 オーディオ出力 (R) = 19kHz 成分最小
    29 98MHz 90dB
    stereo 1kHz R/L
    RA310 オーディオ出力 (L/R) = 最小 WIDE セパレーション調整
    30 98MHz 受信
    IF : NARROW
    RA323 NARROW セパレーション調整
    31 98MHz 90dB
    mono 400Hz
    98MHz 受信
    IF : WIDE
    - オーディオ出力 = 記録 CAL TONE 調整
    32 プリセット番号 = 0 RA158 オーディオ出力 = 手順31の -6dB
    33 - - [電源基板]
    RA1
    ディスプレイの輝度を好みに ディスプレイ輝度調整

  4. 再調整結果



使ってみました

  1. デザイン

  2. 感度と音質



仕様ほか

  1. ドキュメント

  2. 仕様



    その他
    発売時期 1987年
    定価 正確には不明だが USA 版で2,000ドル
    (日本円で32万円くらい)