puppy linux (BookWorm 版) とは
2025年2月14日のバレンタインデーに puppy linux (BookWorm 版) のブータブル USB メモリを作成しました。
ネットワーク機器のファームウェアをいじるには linux 操作が必須です。
puppy (パピー) とは子犬のことです。
子犬のように小さくて軽い linux ということ。
puppy linux (BookWorm 版) は長く慣れ親しんだ Debian linux ベースなので、筆者にとって使いやすいのです。
これまでに何度も puppy linux USB メモリは作成していますが、記録を残したことはなかったです。
新たに作成する度に「あれっ、ここはどう設定したんだっけ?」と悩むので備忘録としました。
オマケ
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告知
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次の章からが本記事ですが、後でオマケに気付かれても困ると思うので最初に掲示します。
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オマケは、次の章からの設定を全て済ませた [USB メモリイメージ] です。
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使いかた
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BPup64(JP)(2GB).zip
が [USB メモリイメージ] です。
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解凍すると [BPup64(JP)(2GB).img] が出てきます。
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このイメージは 2GB 以上の USB メモリに適用できます。
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[BPup64(JP)(2GB).img] を
Rufus
を使って書き込むと puppy linux のブータブル USB メモリ完成です。
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書き込み時間は3分くらいです。
3分でできるお手軽なカップヌードルみたい。
ウルトラマンと同じ。
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コメント
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インターネット接続は自分の環境に合わせて再設定してください。
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puppy linux 本体は 0.8GB 程度ですが、メタデータ保存エリアを 1GB とっているので、このサイズです。
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イメージ書き込みしているので、例えば 8GB USB メモリに書き込んでも 2GB イメージのままです。
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残りの部分は [未割り当て] となっていて使えない状態になっています。
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[未割り当て] 部分を FAT32 で領域確保すれば puppy/Windows11 いずれからも利用できるようになります。
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Windows11 の [ディスクの管理] か puppy の [Gparted] で領域確保できます。
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もう1つの方法として、puppy linux が入っている領域を拡張することもできます。
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領域拡張するには puppy linux の [Gparted] を使います。
[ディスクの管理] ではできない。
[Gparted] のほうがエライ!
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[Gparted] でも puppy linux が既に動作している領域のサイズ調整はできません。
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そこで、もう1本 puppy linux USB メモリを作成して puppy linux を立ち上げ、その [Gparted] から操作します。
puppy linux のダウンロードと USB メモリへの書き込み
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puppy linux のダウンロード
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puppy linux の USB メモリ作成
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[4GB USB メモリ] を用意し、これに
Rufus
を使って書き込みました。
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Rufus の設定は以下のようにします。
特に緑〇の部分が正しく USB メモリを指しているか注意します。

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書き込みが数分で終わると Windows11 から参照できるようになっています。
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USB メモリのトップに [work] というフォルダを作成し、ここに [bookworm64_lang_ja-r9.pet] を入れます。
日本語化
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前章で作成した [USB メモリ] からブートすると以下の画面が出る
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英語版の puppy linux が立ち上がりました。
ノートパソコンなのでアイコンやフォントが小さく見辛いです。
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立ち上げ直後に [Quick setup] [Welcom] ウィンドウが出ますが、どちらも何もせずに閉じます。

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日本語化する
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画面の一番下に [USB マークが付いたアイコン] があるので、これをクリックすると [USB メモリ] が参照できます。
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USB メモリの [work] フォルダにある [bookworm64_lang_ja-r9.pet] をダブルクリックして日本語化します。
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日本語化パッケージのインストールが終わると [Quick setup] ウィンドウが出るので、下のように設定します。

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日本語化が完了
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アイコンの名前が日本語になりました。
全てが日本語になる訳ではなく、英語のままのほうが見やすい部分はそのままです。

デスクトップ解像度とアイコン数の変更
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デスクトップ解像度の変更
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マウスカーソルをデスクトップの何もないところで右クリックして [Desktop]→[Display Setting] を呼び出します。
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解像度を [1368×768] にして [適用]→[保存] すると変更できます。
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ノートパソコンではこのくらいの解像度のほうがアイコンや文字が大きくなって見やすいのです。
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大型のモニタを使っているなら、この変更はしなくてもよいです。
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解像度変更直後は元の解像度画面の端にあったアイコンなどが画面外になっています。
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マウスカーソルをデスクトップの何もないところで右クリックして [Desktop]→[デスクトップの修復] で直ります。
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デスクトップに表示するアイコン数の変更
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マウスカーソルをデスクトップの何もないところで右クリックして [Desktop]→[JWMdesk] を呼び出します。
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[DeskTop]→[アイコンの配置] で下のウィンドウが出るので赤〇のように変更します。
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この変更は筆者の好み (アイコンが多いほうが楽しい) によるもので、必須ではありません。

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変更後
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ノートパソコンでアイコンや文字が見やすくなりました!

インターネットに接続
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マウスカーソルをデスクトップの何もないところで右クリックして [Setup]→[Puppy Setup] を呼び出します
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下のような [パピーの設定] ウィンドウが出ます。

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[インターネット] をクリックすると下のウィンドウが出て、[有線あるいは無線 LAN] をクリックします。

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4つの接続方法を選べどれを使ってもよいのですが、下に行くほど設定が難しくなります
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幸い
筆者のノートパソコン
に内蔵の [MT7921 Wi-Fi6 カード] は一番簡単な [ConnMan] で認識できました。
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結果、パスフレーズを入力するだけでインターネットに接続できました。

使ってみました
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使用感
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Windows より puppy linux のほうがはるかに軽快に動作します。
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インターネットブラウザやメールを使うには何ら問題ありません
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Windows の Office に相当するアプリも入っています。
仕事にも使えそうです。
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筆者の使いかた
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まずは、puppy linux に標準で入っている
Gparted
が魅力的
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Windows ツールのパーティション操作ソフトの有料版と同じことができ無料です。
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linux のパーティションに限らず Windows のパーティション操作もできます。
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EXT4 ファイルフォーマットなど、Windows から操作できないファイルが操作できます。
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linux のファイルに限らず Windows のファイルも操作できます。
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すなわち、ファイルアクセスに関しては linux のほうが上位互換とも言えます。
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最後に
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今やゴミ同然の容量の少ない USB メモリでかなりのことができる puppy linux は優秀です。
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ゴミ同然の USB メモリですからタダみたいなものです。
懐にやさしいです。
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ネットワーク機器のファームウェアや設定をいじくるには UNIX 系の linux 操作が欠かせません。