Pioneer F-780 (3号機) をゲット!
2022年7月5日、ヤフオクで
Pioneer F-780
を落札しました。
送料込3千円でした。
すごく長い間放置状態だったのですが、2025年3月21日にメンテナンス完了しました。
パルスカウント検波
が特長で、音が良いので好きなチューナです。
程度&動作チェック
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出品者のコメント
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外観
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製造シリアル番号は [BD1010963M] です。
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汚れはありますが、44年物ビンテージということを勘案すると、そこそこ綺麗です。
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細かいスレなどはありますが、致命的なワレやヘコミはありません。
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[FM] [AM] [STATION CALL 1~6] ボタンに少しサビが出ています。
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[FM] [AM] ボタンの動きが悪いです。
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ここはシーソースイッチのような動きをしてどちらか一方だけが ON になります。
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過去2台のメンテナンス経験では、ボタンを押すとカチッと小さい音と感触があったのに、それがありません。
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リアパネルの RCA 端子には輝きが残っており問題ないです。
F 端子にはくすみがありますが、これも問題ないです。
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電源 ON してチェック
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FM/AM とも正常に受信でき、FM では [STEREO] ランプも点灯します。
特に問題なさそうです。
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カバーを開けてチェック
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フロントパネル裏側の刻印より [1981年製造品] とわかりました。
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基板は綺麗で目視で劣化とわかる部品は見られません。
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RCA 端子の近くにある [C101] [C102] 電解コンデンデンサがパワートランスタの放熱板に当たっています。
リペア (その1):[FM] [AM] [STATION CALL 1~6] ボタンにサビが出ている
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概要
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サビが出ているのはボタントップです。
電気的なスイッチ部分はボタントップの後ろにあります。
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各ボタントップのサビ落とし
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フロントパネルを分解し、各スイッチトップを取り出し、
ピカール
を使ってマイクロ研磨してサビを落としました。
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ボタンに輝きが出てかなりマシな状態に蘇りました。
新品同様になった訳ではないです。
念のため。
リペア (その2):[FM] [AM] ボタンの動きが悪い
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概要
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[FM] [AM] ボタンの動きが重く、押した感じが薄いです。
本当に押されたのだろうかと。
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正常であればカチッカチッと動く感じがあるはずです。
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また、[AM]→[FM] の切換で [FM] [STATION] ランプがチラつくことがあり、原因は切換不完全です。
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修理
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製造後44年経っているので、交換用スイッチは入手不可能です。
なんとか現状のスイッチを直すしかないです。
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フロントパネルを分解してスイッチを取り出しました。
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エレクトロニッククリーナ
をスイッチの隙間に噴射して ON/OFF を繰り返して接点を洗浄しました。
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続いて
CRC5-56
を少量噴射して動きを良くしました。
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組み立てから動作チェック
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カチッカチッという音がして軽快に FM/AM が確実に切り換わるようになりました。
直りました!
リペア (その3):[C101] [C102] 電解コンデンデンサがパワートランスタの放熱板に当たっている
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概要
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RCA 端子の近くにある [C101] [C102] 電解コンデンデンサがパワートランスタの放熱板に当たっています。
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[C101] [C102] はオーディオ出力用途です。
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電解コンデンサは熱に弱く、熱せられると電解液が蒸発してしまいます。
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製造時からこうだったです。
交換したほうが安心できます。
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交換
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下は交換リストです。
オーディオクラス電解コンデンサに交換しました。
| 部品番号 |
交換前 |
交換後 |
備考 |
| C101 |
10uF/50V (85℃) |
10uF/50V (FG) |
オーディオクラス電解コンデンサに交換 |
| C102 |
10uF/50V (85℃) |
10uF/50V (FG) |
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左の写真は交換前です。
緑色の電解コンデンサです。
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右の写真は交換後です。
金色が眩しい電解コンデンサです。
より放熱板より離した実装としました。

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交換後の動作確認
リペア (その4):ハンダクラックの予防補修
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ハンダクラックしやすい箇所
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左の写真は RCA 端子の裏側、右の写真はアンテナ端子台の裏側です。
リードが基板に直接ハンダ付けされています。
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このハンダ付け部分にはリアパネルと基板の2方向から常にストレスがかかっているのでハンダクラックしやすいです。

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左の写真は [Q37]、右の写真は [Q42] です。
いずれもパワートランジスタです。
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このハンダ付け部分には放熱板と基板の2方向から常にストレスがかかっているのでハンダクラックしやすいです。

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修理 (予防補修)
リペア (その5):ハンダクラックの予防補修
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概要
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F 端子にくすみがあります。
使用には問題なさそうですが、サビ取りします。
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サビ取り
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ピカール
を使ってマイクロ研磨してややマシになりました。
再調整
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電圧チェック (VP)
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実測値は以下のように良好でした。
| VP |
標準電圧 |
実測電圧 |
判定 |
備考 |
| +13V シルク (Q37-C) |
+13V |
+12.9V |
〇 |
アナログ系 |
| Q42 放熱板 (Q42-C) |
+5.5V |
+5.47V |
〇 |
デジタル系 |
| +28V シルク (Q39-C) |
+29V |
+29.9V |
〇 |
VT 電源 |
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FM/AM 受信部の調整
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調整結果
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FM 受信
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同調点がかなりズレていましたが、再調整で規定内に入りました。
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フロントエンドの RF トラッキング調整で感度が大きく上がりました。
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パルスカウント検波にややズレがありましたが、再調整で規定内に入りました。
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WIDE 時のステレオセパレーションは調整前に 38dB でしたが、再調整で10倍以上になりました。
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MUTING レベルが 36dB になっていたので、規定の 26dB に調整しました。
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音の解像度が大きく上がり素晴らしい音になりました。
| 項目 |
IF BAND |
stereo/mono |
L |
R |
単位 |
| ステレオセパレーション (1kHz) |
WIDE |
stereo |
60 |
55 |
dB |
| NARROW |
26 |
26 |
dB |
| 高調波歪率 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0.013 |
% |
| stereo |
0.013 |
% |
| NARROW |
mono |
0.47 |
% |
| stereo |
0.47 |
% |
| パイロット信号キャリアリーク |
WIDE |
stereo |
-70 |
-67 |
dB |
| オーディオ出力レベル偏差 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0 |
+0.06 |
dB |
| REC LEVEL CHECK 信号 |
WIDE |
mono |
304.7 |
Hz |
| -6.0 |
dB |
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AM 受信
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IF 部でやや調整ズレしていましたが、再調整で感度が大きく上がりました。
使ってみました
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修理&再調整が終わって
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本機の不具合はボタンやスイッチの劣化がほとんどで、それ以外はほぼ問題はなく、比較的良い状態でした。
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再調整で性能が蘇り、聴き違えるほど素晴らしい音になりました。
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ずっと永遠に聴いていたいほど素晴らしい音です。
やはり、F-780 はイイなぁ~
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とても良いデザイン
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F-780 は1981年度グッドデザインの部門別大賞を受賞しています。
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C リングパネルを開けると右の写真のようなボタンが操作できます。
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FM アンテナ入力は F 端子なので、雑音電波が混入しないです。
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FM/AM 各々6局ずつプリセットできます。
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FM/AM とも IF WIDE/NARROW 切換できます。
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REC LEVEL CHECK 機能があるので、録音機のレベル合わせができます。
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FM 受信
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ビックリするほど良い音です。
やはりパルスカウント検波の音です。
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F-780 は
F-700
をシンセサイザ化した製品なので音の傾向も同じような感じです。
F-700 より性能安定度が良いです。
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シンセサイザ式チューナでパルスカウント検波という機種はごく僅かしかなく、貴重なチューナです。
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AM 受信