EZ Didital DM-1500

EZ Didital DM-1500 をゲット！

2018年8月18日、 秋月電子通商八潮店 でガレージセールが開催されました。

ここで、ベンチ型デジタルマルチメータ (DMM) の EZ Didital DM-1500 の 訳あり品をゲット！ しました。 お値段は なんと！税込3,000円 でした。 もちろん新品です。 写真はパネルに保護ビニールを貼ったままなので表示がぼやけていますが、剥がすと綺麗な表示になると思います。

付属品は [取扱説明書 (英文)] [スローブローヒューズ 0.1A] [スローブローヒューズ 0.2A] でした。 [テスターリード] [AC コード] [梱包箱] は欠品です。

安いのには訳があって 測定はできるが、パネル取れそう です。 状態を見てみると、ディスプレイに取り付けてあるスモークアクリルパネルの下側が浮き上がっていました。

お店でチェックする訳にもいかず、[直せるんじゃないかな] [直してみたい] と期待を込めて、リスク込みで購入しました。 ダメでも損失は3,000円で済みます。 NG なら ヤフオク で売り飛ばすか ・・・ なんてね。

[OWON PDS6062T] [EZ Didital DM-1500] [EZ Digital FC-3000] で三種の神器です。

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状態チェックとリペア

1. 外観チェック
   
   
   • 全くの新品でした。 当たり前ですが、ピカピカの綺麗な状態で損傷も全くありません。
     
     
   • 表示器に取り付けてあるスモークアクリルパネルには保護ビニールが付いたままの新品状態です。
     
     
   • スモークアクリルパネルの下側が浮き上がっていますが、なんとかくっついています。
     
     
2. 電源を入れて動作チェック
   
   
   • 手持ちの [テスターリード] [AC コード] を接続して動作チェックしました。
     
     
   • 問題なく電源が入り、良好に測定ができました。 よって、問題はパネルの浮きだけのようです。
     
     
3. リペア
   
   
   • 下側が浮いたパネルを手で押してみましたが、ちゃんと入り込みません。
     
     
   • 一旦パネルを取り外し、パネルの下側を入れてから、パネルの上側を手で押してみたらパッチリ入り込みました。
     
     
   • もうパネルの浮きはありません。 修理完了、拍手パチパチパチ ・・・ 修理時間数分 ・・・ こんな簡単に直っていいのかな？
     
     

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端子やコネクタ

1. テスターリード端子
   
   
   • 前面の左側にテスターリード端子があります。
     
     
   • 左側の上から2端子で [電圧] [抵抗] などを測定します。
     
     
   • 左側の下から2端子で [電流] を測定します。
     
     
   • 抵抗測定は [2線式 (2W)] [4線式 (4W)] の2通りができます。
     
     
     • 2線式で抵抗測定する場合、リード線の抵抗 R_LEAD も一緒に測定することになるので、測定精度が悪くなります。
       
       
     • 4線式で抵抗測定する場合、[左側の上から2端子] と [右側の2端子] を使います。
       
       
       • [左側の上から2端子] がソースリードで、[右側の2端子] がセンスリードです。
         
         
     • 4線式では、ソースリードを介して測定対象の抵抗に電流を流し、対象抵抗に電圧を発生させます。
       
       
       • 対象抵抗に発生した電圧をセンスリードで直接測定することで、 R_LEAD の電圧降下を無視できます。
         
         
       • 結果、4線式では測定精度が大幅に向上します。 低い抵抗値測定で精度が上がります。
         
         
       
       
       
2. 背面のコネクタ
   
   
   • [電源] コネクタで電源電圧切換もでき、AC [100] [120] [220] [230] V のいずれかに設定します。
     
     
   • [COMP OUT] コネクタは測定完了を示す TTL 出力です。
     
     
   • [TRIG IN] コネクタに外部トリガを入力して測定できます。
     
     
   • [GPIB] [RS-232] コネクタからリモートコントロールができます。 GP-IB 基板は別売オプションですが、ラッキーなことに実装されていました。
     
     

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使ってみました

1. デザイン
   
   
   • ベンチ型 DMM らしい操作性重視のデザインです。
     
     
   • 210(W)×100(H)×365(D)mm / 3.6kg と大きくて重いです。
     
     
   • 表示器は明るい蛍光表示で、文字が大きくて見易いです。
     
     
   • 操作は全てボタンで行います。 ボタンはラバー製で手に馴染みます。
     
     
   • キャリングハンドルは傾斜スタンドを兼ねます。
     
     
2. 電源
   
   
   • ベンチ型計器なので、駆動電源は AC 電灯線のみです。
     
     
   • AC [100] [120] [220] [230] V に切り換えて使います。 日本で使う場合は、当然 AC100V に設定します。
     
     
3. 操作
   
   
   • 操作パネルを見ると何ができるかイメージできると思います。
     
     
   • 黒ボタンは測定機能切換
     
     
     • [DC V] [AC V] は電圧、[DCI] [ACI] は電流、[2WΩ] [4WΩ] は抵抗、[FREQ] は周波数、[PERIOD] は周期、[CONT] は導通、[TEMP] は温度
       
       
   
   
   
   • 基本は120000カウントと高分解能
     
     
     • [DIGITS] ボタンにて [12000 (4-1/2桁)] [120000 (5-1/2桁)] [1200000 (6-1/2桁)] に切換できます。
       
       
     • [1200000 (6-1/2)] 表示は [周波数] [周期] 測定でのみ有効です。
       
       
   • 演算機能 (MATH)
     
     
     • 演算機能で、測定結果を [NULL] [AVG] [dB] [dBm] でも表示できます。
       
       
     • [AVG] はサンプリングして、[最大値] [最小値] [平均値] [サンプリング数] を表示します。
       
       
   • リミット試験 (Limit Test)
     
     
     • リミット試験とは、特定範囲の測定値を合格とする Go/No-Go テストです。
       
       
     • 以下のように [上限値] [下限値] を設定すると、[上限値]～[下限値] の範囲が合格となります。
       
       

       手順	設定操作
       1	[ITEM] ボタンで [UPPER LIMIT] を選択	[ENTER (AVG)] ボタンを押す
       2	[↓] [↑] [←] [→] ボタンで上限値を設定
       3	[ITEM] ボタンで [LOWER LIMIT] を選択
       4	[↓] [↑] [←] [→] ボタンで下限値を設定
       5	[ITEM] ボタンで [LIMIT TEST] を選択
       6	[↓] [↑] [←] [→] ボタンで [ON] を選択

       
       
   • 他にも以下の設定項目がありますが、操作は上記と同様です。
     
     

     No.	設定項目	内容	デフォールト値
     1	dBm REF R	リファレンス抵抗値の設定 一般にオーディオでは600Ω、無線では50Ωを使う	600 OHM
     2	LIMIT TEST	リミット試験パラメータの設定	OFF
     3	UPPER LIMIT		0000000
     4	LOWER LIMIT		0000000
     5	AVG-MIN-MAX	[最大値] [最小値] [平均値] [サンプリング数] の読み取り	-
     6	AVG READING	最大 [サンプリング数] の設定	1000000
     7	BEEP	ビープ音 [ON] [OFF] 設定	ON
     8	RESOLUTION	電源 ON 時の表示桁数の設定	FAST 4 DIGIT
     9	GPIB ADDR	GP-IB アドレスの設定	02
     10	INTERFACE	通信に [GP-IB] [RS-232C] のどちらを使うか設定	RS-232C
     11	BAUD RATE	RS-232C のボーレート設定	9600 BPS
     12	PARITY	RS-232C のパリティ設定	NONE 8 BITS
     13	CONTINUITY	導通テストの導通抵抗値の設定	0010 OHM
     14	AC FILTER	AC フィルタの設定	SLOW 20 HZ

     
     
     • 設定した項目は次の操作で RESET するまで、電源 OFF しても保持されます。
       
       
   • 全ての設定を初期状態に戻すには以下の [RESET] 操作をします。
     
     

     手順	設定操作
     1	[SHIFT] ボタンを押してから [RESET (ITEM)] ボタンを押す
     2	[ENTER (AVG)] ボタンを押す

     
     
4. 評価
   
   
   • 12万カウントの高分解能など、アマチュアには十分すぎる性能があります。 3,000円でこの性能は凄すぎる！
     
     
   • 電池駆動ではないので連続して使えます。 その代わり、大きくて重いということです。
     
     

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仕様

機能	レンジ	分解能	確度				備考
DC 電圧	100mV	1uV	0.015% + 12d				入力抵抗 10MΩ
	1V	10uV	0.010% + 4d
	10V	100uV	0.015% + 3d
	100V	1mV	0.015% + 4d
	1,000V	10mV	0.015% + 3d
AC 電圧 (True RMS)	周波数範囲		20～40Hz	40～100Hz	0.1～20kHz	20～100kHz
	100mV	1uV	1.14% + 160d	0.46% + 100d	0.30% + 160d	1.74% + 880d	入力インピーダンス 10MΩ//100PF
	1V	10uV	1.14% + 100d	0.46% + 100d	0.26% + 100d	1.00% + 820d
	10V	100uV	1.14% + 100d	0.46% + 100d	0.26% + 100d	1.00% + 820d
	100V	1mV	1.14% + 100d	0.50% + 100d	0.30% + 100d	1.00% + 820d
	750V	10mV	1.14% + 100d	0.50% + 100d	0.33% + 100d	1.30% + 820d
DC 電流	10mA	0.1uA	0.20% + 40d				シャント抵抗 5Ω
	100mA	1uA	0.17% + 30d
	1A	10uA	1.00% + 30d				シャント抵抗 0.05Ω
	5A	100uA	1.50% + 30d
AC 電流 (True RMS)	周波数範囲		40Hz～10kHz
	1A	10uA	0.81% + 142d				シャント抵抗 0.05Ω
	5A	100uA
抵抗	100Ω	1mΩ	0.06% + 13d				テスト電流 1mA
	1kΩ	10mΩ	0.02% + 3d
	10kΩ	100mΩ					テスト電流 100uA
	100kΩ	1Ω					テスト電流 10uA
	1MΩ	10Ω					テスト電流 5uA
	10MΩ	100Ω					テスト電流 500nA
	100MΩ	1kΩ	1.20% + 11d
導通テスト	ブザー鳴動する導通抵抗を 1～1,000Ω の範囲で変更可能
ダイオードテスト	1V レンジで表示						テスト電流 1mA
周波数	10Hz ～ 300kHz						入力電圧範囲 10mV～750V RMS
周期	0.1s ～ 3.3333us
温度	-200～1200℃ (-328～2192°F)						K 型熱電対プローブが必要
演算機能	[Null] [Min/Max/Avg] [dBm] [dB]
リミット試験	[上限値] [下限値] 設定可能
その他	内容						備考
電源	AC100/120/220/230V, 50/60Hz
寸法	210(W)×100(H)×365(D) mm
重量	3.6kg
付属品	AC コード (3P) テスターリード (2W) 予備ヒューズ 250V 0.1A スローブロー (220～230V で使用時) 予備ヒューズ 250V 0.2A スローブロー (100～120V で使用時) 取扱説明書 (英文)
オプション品	GP-IB 基板 4線式抵抗測定リード

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